政府は29日午前、ギャンブル依存症対策の関係閣僚会議を首相官邸で開き、パチンコの出玉数を現行の3分の2程度に減らすことを柱とする具体策をまとめた。
家族の申告で施設利用を制限できる仕組みも導入。競馬場や場外馬券売り場などに置かれている現金自動預払機(ATM)について、今年度中に撤去やキャッシング機能廃止の措置も講じる。めどが付いた対策から順次実施する方針だ。
また、2022年度までに競馬や競輪、オートレース、ボートレースの投票券をネットで購入する際に本人の申告で限度額を設定できる仕組みを整備する方針です。
関係閣僚会議は昨年12月、カジノを解禁する統合型リゾート(IR)推進法の施行に合わせて設置され、カジノにとどまらずギャンブル全般の依存症対策の検討を進めてきた。菅義偉官房長官は29日の会議で「不幸な状況に陥る人をなくす対策をしっかり実施しなくてはいけない。関係省庁は不断に取り組みを強化してほしい」と述べた。
パチンコの出玉に関しては、平均的な遊技時間(4時間)の出玉数を発射数の1.5倍未満とする規則を新設。大当たりの出玉上限も現行の2400個から1500個に減らす。パチスロも同様に規制を強化する。警察庁が風営法施行規則などの一部を改正、来年2月1日から施行する。
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