フィリピン、総合カジノリゾート建設承認 マニラ以外で初
フィリピン娯楽賭博公社(PAGCOR) 首都マニラ以外では初の総合カジノリゾートの建設を承認した。ウデンナ・コーポレーションに中部セブ州マクタン島に3億ドル(約340億円)規模で建設する「暫定免許」を交付した。
「ラプラプ・レジャー・マクタン」と名付けられた同プロジェクトは空港に近く海岸に面した12ヘクタールの土地に建設される。
ウデンナは3カ月以内に工事を始め、カジノと商業施設、ホテルを2019年までに開業することを目指す。リゾート全体が完成するのは22年の予定。
埠頭でのスカイダイビング施設のほか、会議場、高級ホテルやヴィラも建設される。滞在客は名物料理が楽しめる。プライベートレジデンスや長期滞在型ホテルも建設される。
ウデンナはミンダナオに拠点を置く実業家デニス・ウィー氏が経営する。同氏は大統領選挙中、ドゥテルテ氏陣営への大口献金者の一人だった。
PAGCORのトップのアンドレア・ドミンゴ氏は3月に既存のカジノ運営会社を競争激化から守るため、マニラ首都圏での新たな総合リゾートへの免許交付を凍結すると発表した。既存の投資家としてはマカオのメルコ・クラウン、マレーシアのゲンティン・グループ、日本のユニバーサルエンターテイメント、フィリピンの実業家エンリケ・ラゾン氏が経営するブルームベリー・リゾーツが合弁相手と共にそれぞれ10億ドル以上を投資している。
ドミンゴ氏はドゥテルテ大統領が領土問題を棚上げして対中関係を改善したことから中国人観光客が増えており、カジノ産業は成長が続くとの見通しを示した。