タイ、カジノ合法化で税収3180億円増

タイ パタヤビーチ

タイはカジノをめぐる議論が続いている。カジノの合法化に伴い、年間1000億バーツ(約3180億円)以上の税収増が見込めるとの調査報告を首都バンコクにあるランシット大学社会イノベーション・カレッジが明らかにした。現地紙バンコク・ポストなどが報じた。

東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国のうち、カジノが合法化されていないのは現在、タイとブルネイだけだ。そのため多くのタイ人がカンボジアなど周辺国のカジノに通っているとされる。

合法化によりギャンブル依存などの弊害も懸念されるものの、同カレッジのサンシット校長は、カジノ入場の年齢制限などを設けているシンガポールを良い手本としてタイも見習うべきだとの見方だ。また、カジノ合法化によって同国を訪れる外国人旅行者は40~50%増加するとみられている。

同国ではカジノの合法化をめぐる論議が繰り返されており、昨年も国家警察庁長官が合法化を支持する姿勢をみせたものの、プラユット首相は世論の賛成を得られないとし否定的な立場を表明した。

同校長は、2500人を対象にしたカジノの合法化に関する調査を2月に発表。昨年夏に実施した調査と比較して、合法化に賛成する人が増えているとの結果を明らかにした。