日本でカジノを開けば、年間売上高は最大73億ドル(約9千億円)に達する-。欧州系格付け会社フィッチ・レーティングスがこのほどまとめた試算によると、カジノが横浜と大阪の2カ所に進出した場合、日本の公営ギャンブルであるボートレース(競艇)や宝くじに匹敵する規模になる。
試算の対象地域を大阪と横浜にしたのは、経済圏の大きさを考慮したためとみられる。両拠点にそれぞれ、スロットマシン3千台とカジノテーブル500台を備えた大型カジノを開設するのを前提に、はじき出した。2010年の解禁以来、急成長を遂げたシンガポールのカジノ業界を上回る規模という。
大和総研によると、13年の競艇の売上高は9475億円、宝くじは9450億円だ。パチンコ・パチスロ店の18兆8180億円、日本中央競馬会の2兆4049億円はこれを大きく上回る。
また、矢野経済研究所によると、日本には約1万1000のパチンコ・パチスロ店があり、カジノとの競合が指摘されている。米国のカジノ団体アメリカン・ゲーミング協会幹部は「日本人がゲーム業界に親しみを持っている証。成功に自信を持っている」と話している。
カジノ新聞