カジノの合法化を目指す超党派議員連盟は24日、幹部会を国会内で開き、カジノを中心とする統合型リゾート施設(IR)整備推進法案を30日にも国会へ再提出することで合意した。自民党、維新の会などが共同提出する方向だ。今国会での成立を目指すが、民主、公明両党内に慎重論があり、成立の見通しは立っていない。
公明党などでは、日本人のギャンブル依存症増加や治安悪化への懸念が浮上している。このため、再提出に当たっては日本人の利用を制限する規定を追加する。
推進法案は、リゾート施設整備に向けて首相を本部長とする推進本部を置くと定める。
公明・井上氏 カジノ解禁法案は与党了承前提に
公明党の井上幹事長は記者会見で、超党派の議員連盟が検討している国内でのカジノ解禁に向けた法案について、ギャンブル依存症への対策などを盛り込むべきだとしたうえで、国会への提出は、与党内の了承手続きを経ることが前提だとして、慎重に対応する考えを示しました。
公明党も含む超党派の議員連盟は、国内でのカジノ解禁に向けた法案を先の国会に提出しましたが、衆議院の解散で廃案になったことから、日本人の利用に一定の条件を付けることなどを新たに盛り込んで、今の国会に法案を近く再提出し、成立を目指す方針です。
これについて公明党の井上幹事長は記者会見で、「カジノ解禁で経済効果がもたらされる一面はあるが、ギャンブル依存症などに対する国民の懸念もある。課題解消の検討を政府だけに委ねるのは無責任で、依存症対策などを法案の中で具体的に示すべきだ」と述べました。
そのうえで井上氏は「法案を国会に提出する際には、議員連盟の一存だけで決めるのではなく、与党政策責任者会議で扱いを議論することが前提であり、自民・公明両党の考えを反映させる必要がある」と述べ、国会への法案提出にあたっては、与党内の了承手続きを経ることが前提だとして、慎重に対応する考えを示しました。