自民党、維新の党、次世代の党は、昨年末の衆院解散で廃案になった統合型リゾート(IR)の整備を促す法案(カジノ解禁法案)を今国会に共同で再提出する方針を固めた。ただ、自民党と連立を組む公明党内には反対論も根強く、現時点で成立の見通しは立っていない。
法案は、超党派の「国際観光産業振興議員連盟」(会長=自民・細田博之元官房長官)が議員立法で提出。カジノ解禁に向け、成立後1年以内をめどに、政府はカジノ施設での不正行為の防止策など詳細な制度や規制を定めた「実施法」の提出が義務づけられる。
ギャンブル依存者が増えるのではないかとの批判を受け、今回の法案では日本人の依存者を防ぐための規定も追加。「入場に関し必要な措置を講じる」ことを政府に求めている。
議連は、多くの外国人の来日が見込まれる2020年東京五輪・パラリンピックにカジノの開業が間に合うよう成立を目指しているが、公明党内には反対が強い。山口那津男代表は「国民に慎重な意見がある」と語り、別の幹部も「経済効果が本当にあるのか、治安対策はどうするのか。問題点が全くクリアされていない」と話す。(民主党でも賛否が分かれており、社民、共産両党は反対している。)
カジノ新聞