自民党は内閣部会や国土交通部会などの合同会議を22日開き、超党派「国際観光産業振興議員連盟」(IR議連、会長・細田博之自民党幹事長代行)が議員立法で今国会提出を目指すカジノ解禁法案の対応を赤沢亮正・国交部会長らに一任した。
赤沢部会長が明らかにした。カジノ法案について赤沢氏は会議後に「前に進めていい段階だ」と述べ、党内手続きを進める考えを示した。来週以降の政調審議会、総務会を経て党として正式決定する。今後は連立を組む公明党や最大野党の民主党などの動向が焦点になる。
超党派議連には自民、民主、公明、維新、みんな、生活などの国会議員約170人が登録。維新の会は先の通常国会で議連の案と同趣旨の推進法案を独自に提出、みんなも党の政策で「統合リゾート(IR)などの観光施設を整備」と明記している。
これに対して公明の遠山清彦法務部会長は「党としては全く白紙だ。きょうは議論を聞いただけだ」とカジノ解禁法案への対応について述べた。公明もこの日、観光立国推進委員会や法務部会などの合同会議を自民に続いて開催、終了後に遠山部会長は語った。
公明党の山口那津男代表も18日、ブルームバーグ・ニュースのインタビューで、今国会法案提出に党内合意が得られるかどうかについて「限られた会期内で提出や推進にコンセンサスができあがるとは必ずしも思っていない」との見方を示した。党内では「積極的な意見を述べる人もいるし、反対論を述べる人もいる状況だ」とも指摘した。
(カジノ法案)
超党派議連が国会提出を目指している「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案」の原案は、許可を受けた民間事業者が国の認定を受けた地域でカジノ施設や宿泊施設などが一体となった「特定複合観光施設」を設置・運営することができる規定を盛り込んでいる。
現行の刑法でカジノは賭博に当たるため法整備が必要で、これまでも同議連を中心に解禁を目指す動きがあったが実現しなかった。議連には安倍晋三首相、麻生太郎副総理兼財務相が最高顧問に名前を連ねている。12日の総会ではカジノ解禁法案を今国会に提出するため、各党内の手続きを進める方針を確認している。 (11/22/2013 bloomberg)