九州へのカジノ誘致を目指す官民でつくる西九州統合型リゾート研究会(会長、前田一彦佐世保商工会議所会頭)は11日、カジノ事業の構想案を発表した。大型リゾート施設ハウステンボス(HTB、長崎県佐世保市)を候補地に選び、500億円を投じてホテルを併設したカジノを建設する。年間500万人の集客と2544億円の経済波及効果を見込んでいる。
同日、佐世保市で開いた定期総会で構想案を公表した。九州の地域活性化や観光促進の切り札としてカジノを位置付け、国内だけではなく、中国や韓国など東アジアからの観光客を見込む。
カジノ設置によりHTBの年間来場者は現状(180万人)から320万人増え、うち200万人がカジノを利用すると想定。HTBはカジノ事業で年440億円の増収効果が見込め、宿泊や消費なども含めると売上高は現状の5倍強の940億円になるとした。
西九州全体では1万1千人の雇用を誘発する効果が生まれるとみている。一方、課題として交通アクセスの強化や関連法案の成立などを挙げた。
定期総会では国への誘致活動を強めるため、2012年度中にもオール九州の検討会を立ち上げる方針を決めた。同研究会は長崎、福岡、佐賀3県を中心とした企業や自治体で構成。
カジノ新聞