シンガポール湾岸部の大規模宅地エリア、1000億円で落札予測

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シンガポールの都市再開発庁(URA)は、不動産需要が急増する中、金融街のマリーナ・ベイの端にあるウォーターフロントの住宅及び商業用地の競売を開始した。

12月5日のURAの発表によると、敷地面積約1万2000平方メートルの「マリーナ・ガーデンズ・レーン」では、最大790戸のアパートメントと商業スペースを持つコンドミニアム群を建設可能という。この用地の入札は2023年6月に締め切られる予定だ。

不動産ブローカーのOrangTee & Tieの試算では、この用地の入札価格は10億7000万シンガポールドル(約1090億円)から11億5000万シンガポールドルに達する見通しという。「この区画はマリーナ・サウスで地区で最初に立ち上げられるスペースで、開発業者が強い関心を示すと予想される」と同社のCEOのSteven Tanは述べている。

マレーシアの上場デベロッパー「IOIプロパティーズ・グループ」は、2021年9月にマリーナベイエリアのホテルとレジデンシャルの複合用途開発用地を15億シンガポールドルで落札していた。シンガポールの不動産市場は世界的な市場の低迷の中でも好調を維持しており、政府は民間デベロッパー向けの国有地の競売を増やしている。

不動産サービス会社ナイトフランクによると、マリーナ・ガーデンズ・レーンでは、海の景色を遮るものがなく、居住者は8月の独立記念日の花火を間近に見られるという。

シンガポールの住宅価格は、2022年第2四半期に3.5%上昇したのに続き、第3四半期には3.8%上昇した。好調な需要を受けて、ビリオネアのクウェック・レン・ベンのCity Developmentsとそのパートナーは、シンガポール西部で売り出したCopen Grandと呼ばれる豪華コンドミニアムの639戸のすべてを1カ月で完売させた。

マリーナ・ガーデンズ・レーンは、新たに設置されるMRTのマリーナ・サウス駅に隣接し、マリーナベイ・サンズのカジノ・コンベンションセンターに近いエリアの一角を占めている。政府はこの一帯を住宅やホテル、店舗、オフィスビルから成る地区として開発を進めており、1万ユニットもの住宅が建設される予定という。