「お金を稼ぐ」ということは、生活する中でとても重要なことの一つでしょう。近年、国民の所得を増やそうと、政府も積極的に資産運用を進める動きがみられます。 しかし、資産運用は内容が複雑でリスクを伴うものですから、詳細が分からず、「資産運用」と「ギャンブル」の違いを理解できない人が多くいるようです。 さらに、令和3年3月に消費者庁・内閣官房が行った「ギャンブル等に関する消費行動等の意識調査」では、1.9%の人が「収入を得る手段としてギャンブルをしている」という結果が得られました。 今回は、ギャンブルで効率的にお金を増やせるのか、資産運用と比較したらどのような結果なのか、紹介します。
ギャンブルのリターンはどの程度か?
まずはギャンブルのリターンをみていきましょう。代表的な公営ギャンブルのリターンは以下のとおりです。 競馬……70~80% ボートレース(競艇)……75% 競輪……75% オートレース……70% 宝くじ……47% いずれも100%を割っています。ギャンブルはスリルを味わえ、勝った場合は大きなリターンが得られます。 ただしギャンブルに継続して勝つには、研究とテクニックが必要です。この結果が示すとおり、基本的には勝ち負けを繰り返し、トータルでは負けていることがほとんどです(パチンコおよびパチスロは、公営ギャンブルではないため、還元率は公表されていません)。
資産運用のリターン・メリットは
資産運用の代表として、ここでは「つみたてNISA」と「個人型個人型確定拠出型年金(iDeCo)(iDeCo)」を例に、リターンとメリットをみていきましょう。いずれも毎月一定額を積み立てていくだけで資産形成を目指すことができ、税金面での優遇を受けられます。 ■つみたてNISA つみたてNISAは、金融庁が選定した投資信託を年間40万円まで、投資した年から20年間、非課税で運用できる資産運用制度です。 つみたてNISAのリターンは1.125~7.25%といわれています。長期にわたって投資することでリスクが減り、利益が増えていきます。 ■個人型確定拠出型年金(iDeCo) iDeCoは、老後の資金の形成を目的とした運用・節税制度で、積立金を年金か一時金のいずれかで受け取れます。 iDeCoの平均リターンは3~5%といわれてます。 iDeCoは20~60歳で国民年金未納入者、海外住居者、農業従事者以外のほぼすべての人が加入可能です。原則60歳まで解約できない点には注意が必要ですが、節税しつつ大きな金額を受け取れます。