カジノディーラーの年収ってどれくらい?

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ラスベガスの初年度ディーラー年収は約330万円、「チップ制度」で大きな差も

諸外国も日本も、ディーラーは基本的に時間給で働いていることが多いだろう。近年の国内ディーラーの時給は概ね1,100円から1,500円程のようだ。報酬に差があるのは歴年数と店舗の運営方針によるためである。

1990年代初頭、約30年前に筆者が勤めた都内アミューズメントカジノ(アングラではない)のディーラー時給は3,000円という破格な時代があったが、若干続いていたバブルの恩恵を受けたからだろう。

ところで、現在の国内外のディーラー年収はどれくらいなのか。ふっと、そんなことが頭をよぎったため、独自に調査を行ってみることにした。

例えば、国内ディーラーの時間給が1,300円で、一日8時間、20日間のフルタイム勤務ができた場合、日当は1万400円、月収は20万8,000円となった。それを12カ月で掛けると年収は249万6,000円である。ここでは税金等の計算は含まないこととする。

三労総合研究所の調査によると、2019年度の日本の大学卒(一律)の初任給の水準は20万8,826円であった。そのため時間給1,300円のフルタイムディーラーは日本の大学卒の初任給と同じくらいの報酬は得られていることがわかった。

では海外ディーラーの年収はどれくらいなのだろう。カジノがあることで有名なイギリス、ドイツ、ラスベガスの初年度ディーラーの年収と比較をしてみたい。

イギリス地方にあるスモールカジノの場合、ディーラー一年目の年収は約18,500ポンド、日本円では約257万円である。(2020年12月為替レート)。日本のフルタイムディーラーの年収は概ね250万円前後であるため、2020年12月頃、あるいはここ数か月の円安が来るまでは、双方の「店舗から受け取る報酬」にあまり差はなかった。しかし、2022年7月31日現在の為替レートでは18,500ポンドは約300万円、よって現在は40万円以上の年収差が生じてしまった。

加えてもう一つ、海外の主要カジノでは「チップ制度」があるのをご存じだろうか。チップ制度とは、プレーヤーから受け取ったチップをカジノが保管し、後にディーラーやスタッフ間で分配する給与以外の「エクストラマネー」(臨時収入)のことである。

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