横浜IR誘致、改めて反対 ハーバー協会長「最後までどかない」
カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致に反対する港運事業者の団体「横浜港ハーバーリゾート協会」の藤木幸夫会長が22日、横浜市内で講演し「俺は最後までどかない。何でもやる」と述べ、誘致に対する反対姿勢を改めて強調した。
藤木氏は、林文子市長が2019年に誘致方針を発表すると、横浜港運協会会長(当時)として反対を表明。この日も林氏を念頭に「こうする、ああすると決めるような資格はない」と批判し、誘致先の山下ふ頭について「横浜の将来をどうするか、日本の将来をどうするか占う場所でもある」と話した。
8月の市長選では、IR誘致反対の候補を支援する考え。会場に参加者として訪れた立憲民主党の阿部知子県連代表や地方議員らを前に「市民がくじけないでもらいたい。その先端に地方自治体の議員が立ってもらいたい」と訴えた。
藤木氏は講演に先立ち、横浜の将来を考えるとして新たに設立された任意団体「横浜未来構想会議」の議長に就任。事務局長は斎藤勁・元官房副長官が務める。
横浜市の政財界に影響力を持ち、「ハマのドン」などと呼ばれる横浜港運協会の藤木幸夫会長は昨年23年務めた会長を退任した。藤木氏は、市が横浜港・山下ふ頭(中区)にカジノを含む統合型リゾート(IR)を誘致することに強硬に反対してきたが相談役に就き、新会長には藤木氏の長男幸太氏が就任している。一方、山下ふ頭での「カジノなし」の再開発をめざして横浜港ハーバーリゾート協会を設立、自ら会長に就いている。