大阪府と大阪市が誘致を目指すカジノを含む統合型リゾート(IR)を巡り、松井一郎市長は4日の記者会見で、2026年度末としていた開業時期が1、2年延期されるとの見通しを示した。新型コロナウイルスの影響で参入を目指す事業者との協議が進んでいないことを理由に挙げ、「投資余力が落ちているということも勘案しながら開業時期を見定めていきたい」と述べた。
府市は大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)でIRの開業を目指し、事業者の公募には米国のMGMリゾーツ・インターナショナルとオリックスのグループが参加を申請している。
松井市長らによると、新型コロナの世界的な流行でMGM側が来日できない状況が続いている。6月に予定していた事業者決定の日程も3カ月延期したが、協議はほぼ進んでおらず、事業者を決められる時期も見通せないという。
国は21年1~7月に自治体から区域整備計画を受け付け、最大3カ所の開業を認める。松井市長はこうした日程にも触れ、「日本全国、世界中がこの状況なんだから、国も申請期間の延長を検討していると思う」と語った。(毎日新聞)