大阪府市が誘致を目指す統合型リゾート施設(IR)に、唯一参入意向を示しているオリックスと米MGMリゾーツ・インターナショナルの連合が、IR整備に1兆円規模の投資を行う方針を固めたことが16日、分かった。20日にも府市へ提出する事業計画に盛り込む。
新型コロナウイルスの感染拡大により世界でIRを運営するMGMの経営が悪化し、投資規模が数千億円規模に抑えられることが懸念されていたが、最終的に大阪での事業の将来性が見込めると判断したもようだ。
投資額は、IR内におけるホテルや国際会議・展示場、スポーツイベントなどが開催されるアリーナ、カジノ施設の建設などに当てられる費用の合計額。連合は、IRが建設される夢洲(ゆめしま、大阪市此花区)への地下鉄の延伸費用の一部として約200億円も負担する。
IRは2020年代後半に部分開業し、その後順次拡張される予定。1兆円はその拡張期間も含めた投資額の合計となる。投資額の一部を負担する関西の鉄道、エネルギーなど主要20社も、今回の計画を承認したもようだ。
府市はオリックス・MGM連合からの事業計画を踏まえ、今年9月ごろ、IR整備事業者として認定する見通し。その上で、府市と連合は最終的な整備計画をまとめ、来年4月ごろ、国に整備計画の認定申請を行う。
国は国内で最大3カ所のIR整備を認定する方針で、府市のほか横浜市、長崎県、和歌山県が誘致の意向を示している。1兆円規模の大型の投資計画は、国による府市の事業認定へ追い風になりそうだ。(By sankei.com)