和歌山県の仁坂吉伸知事は2日、記者会見を開き、和歌山市の和歌山マリーナシティに誘致を進めている「カジノを含む統合型リゾート施設」(IR)の運営事業者に、外資系IR投資会社の日本法人「クレアベストニームベンチャーズ」(東京都)などの共同事業体を選んだと発表した。
同社はカナダに本社がある「クレアベスト・グループ」の日本法人。この後、和歌山市、県公安委員会と協議し、異論がなければ正式決定する。
県の公募には、マカオなどでカジノ関連事業を運営する「サンシティグループ」の日本法人「サンシティグループホールディングスジャパン」(東京都)も参加していたが、同社は5月12日「新型コロナウイルス感染拡大により業界に甚大な影響がある」などとして辞退。県はクレアベストの共同事業体について審査を続けていた。
県と共同事業体は区域整備計画を作成し、来年4月28日までに国に申請する。和歌山のほか、横浜市と大阪府・大阪市、長崎県もIRの誘致を表明している。国は最大3カ所を選ぶ予定。
仁坂知事は「厳正な審査で選び、自信を持って次のステップに行ける。認可が頂けると期待している。和歌山にかなり大きな成長因子が一つ加わることになるので、頑張っていきたい」と話した。
「クレアベストニームベンチャーズ」のロベール・ヴェルディエ代表は「美しい自然と豊かな文化に恵まれた和歌山の地にふさわしいIRを実現すべく、県と県民と十分に対話し、素晴らしい計画を作り上げ、認定されるよう努力していく」とコメントを発表した。