政府、カジノ基本方針の公表先送り=来年にも、参院選考慮か

カジノを含む統合型リゾート(IR)のイメージ

カジノを含む統合型リゾート(IR)のイメージ


カジノを含む統合型リゾート(IR)の整備に当たっての基本方針について、政府が夏の参院選以降に公表を先送りする方針を固めたことが22日、分かった。

 複数の政府関係者が明らかにした。カジノ開業には国民の不安も根強く、参院選への影響を考慮したとみられる。政府高官は「来年」と述べ、公表が大幅にずれ込むとの見方を示した。

 政府は従来、今夏をめどに基本方針を公表する考えを示していた。また、基本方針の公表に先立ち、事業者の監督機関「カジノ管理委員会」を設置することになっているが、委員長を含む委員5人の人事案提出も秋の臨時国会以降に先送りする。

 昨年7月に公布されたIR実施法は、公布から1年半以内に管理委を設置し、2年以内に基本方針を公表することを定めている。

 IR誘致に取り組む自治体は基本方針を踏まえ、事業者の選定基準などを盛り込んだ実施方針を決める。選定した事業者とIRの整備計画をまとめ、国に認定を申請。国土交通相が最大3カ所認定する。

 基本方針の公表先送りに伴い、20年代半ばと見込まれるカジノの開業時期がずれ込む可能性があるが、政府高官は「そんなに遅れない」と語った。(JIJI.COM)