NBAがラスベガスのカジノと提携 ギャンブル・ビジネスに本格参戦

米国 スポーツブック解禁

米国 スポーツブック解禁


NBAと女子プロバスケのWNBAが7月31日、ラスベガス(ネバダ州)のカジノ「MGMリゾーツ・インターナショナル社」と正式に提携。チームや選手の公式データを、スポーツ賭博のための“参考資料”として提供することになった。

メジャーリーグ、NFL、NHLを含めた北米四大プロ・スポーツ界の中で、カジノと提携したのはNBAが初めて。米国では今年5月、ラスベガスのあるネバダ州以外の州でもスポーツ賭博が解禁となっており、NBAはMGM社以外のカジノやブックメーカーとも今後、商談を進めていくものと見られている。

MGMとの契約金額は非公表。AP通信によれば、NBAのデータはスイスに本社がある「スポーツレーダー社」が提供しているが、NBAではMGM側がこのデータを独占できる権利は与えず、他の州のカジノでも使用可能な状態にするとしている。

今回の提携で、NBAはリーグが運営する「NBAトッドコム」「NBAテレビ」などの関連会社でMGMの広告を展開。一方、MGMはNBAをギャンブル事業の中核に据えることになった。

MGMのジェームズ・マレン最高経営責任者は「公式データの価値は理解している。賭けてくる人たちにとってはとても貴重。だからこそ投資した」とコメント。NBAのシルバー・コミッショナーは「うまくいくのか?フェアな取引きなのか?などを、お互いに時間をかけて熟考した。我々が適切であると考える結果に近づいていくように努力していきたい」と新たなビジネスに対しての意欲を示した。(sponichi)

<※関連コラム>
スポーツベットの本音!?(ひいきのチーム勝利にベットできないジレンマ・・
http://www.casinoshinbun.com/newslist/4593/

【英国】賭博GVC、MGMと米国で合弁設立

ブックメーカーブランドを傘下に抱えるロンドン上場のGVCホールディングス(マン島)は30日、米カジノ大手MGMリゾーツ・インターナショナルと折半出資の合弁会社を設立し、米国でスポーツ賭博とオンラインゲームのプラットフォームを立ち上げると発表した。解禁の見通しが立った米国のスポーツ賭博市場での事業拡大を目指す。

GVCとMGMは合弁会社にそれぞれ1億ドルを投資する。「米国の主要テクノロジーハブ」に本拠地を設置し、米国の15州での展開を図る。取締役会には両社から同数を選任した上で、新たに従業員も雇用する方針。両社のロイヤリティー・プログラムも統合させる。

GVCは3月、ブックメーカーのラドブロークス・コーラルの買収を完了。これにより、「スポーティングベット」や「カジノクラブ」に加えて、「ラドブロークス」「コーラル」「ガラ」などのブランドを獲得した。

米国では1992年以降、ネバダ州やオレゴン州など4州を除いてスポーツ賭博が禁止されていたが、米連邦最高裁判所が5月、スポーツ賭博を法律で禁止するのは違憲だとの判断を下したことで、全州での合法化への道が開かれた。