日本のカジノ開設は大都市型の施設が選定地として優先されるのではとの見方が浮上していることについて、自民党の岩屋毅(iwaya takeshi)プロジェクトチーム(PT)座長は21日、地方型の施設にも可能性が開ける法整備になるよう働きかけていくと述べた。
カジノ運営の解禁を巡っては、年末までに、統合型リゾート施設(IR)実施法案が国会に提出される必要があり、それに向けて推進会議が協議を重ねている。
これまでの推進会議の資料などでは、ガイドラインに、国際競争力の向上が図られる機能を持つIRが求められると明記された。このため、地方創生や観光立国として地方の観光資源を活用するとした当初の政府方針が軽視されているなどの指摘が出ていた。
IR実施に向けた制度対策に関する検討プロジェクトチーム(PT)を開催した岩屋PT座長は記者団に対し、「国際競争力という言葉は、規模だけを念頭に置いている概念ではないのではないか」と述べたうえで、「いま出てきているものの文言を見ると、大都会の大規模だけ(誘致可能)のような印象があるかもしれないが、そうではない地方型のIRにも可能性が開けている制度設計に、ぜひしていただきたい」と述べた。
今後、IR実施法案の提出に向けて政府・与党などで協議が行われる際は「そういう方向を盛り込んでいただけるよう努力したい」と語った。(REUTERS)