フィリピンの不動産開発大手メガワールドは、マニラ首都圏に総額650億ペソ(約1700億円)で「アジアのブロードウェー」を建設する大型開発に着手する。カジノ付き統合リゾートのリゾーツ・ワールド・マニラの開発・運営会社トラベラーズ・インターナショナル・ホテル・グループとの共同開発を予定しており、2020年後半の完成を目指す。現地紙インクワイアラーなどが報じた。
メガワールドによると、新たな開発地区は「ウエストサイドシティー」と名付けられ、面積は31万平方キロ。集合住宅や高級ショッピングモール、合計1500室のホテル群のほかに、カジノやフィリピン初となる大型歌劇場(3000人収容)などの娯楽施設が建設されるという。
同社にとっては国内20件目の都市型開発計画で、レジャー・娯楽地区の開発は6年前に同じマニラ首都圏で開業した「ニューポートシティー」に次ぐ2件目だ。
同国内で指折りの富豪でもあるメガワールドのアンドリュー・タン最高経営責任者(CEO)は「ウエストサイドシティーがフィリピンの首都マニラの顔となる日を楽しみにしている」と述べ、開発に意欲を示した。
また、ウエストサイドシティーの開発と並行して、ニューポートシティーの利用者増を目指し、統合リゾートの施設拡充なども順次行っていくという。
メガワールドは賃料収入などが好調で、今年1~6月の最終利益は前年同期比12.5%増の54億3000万ペソだった。先月にはルソン島南部パンパンガ州のサンフェルナンドでも総額300億ペソの開発事業を進めると発表するなど、積極的に業務を拡大している。