セガサミーホールディングス(HD)の里見治(はじめ)会長兼社長は3日、宮崎市内で記者会見し、完全子会社化したフェニックスリゾート(フ社、同市)が運営する同市の大型リゾート施設「フェニックス・シーガイア・リゾート」について、スポーツリゾートとしての位置づけを継続・発展させ「アジアナンバーワンのリゾートを目指したい」と述べた。また、将来のカジノ施設も視野に入れたリゾート開発を今後進めていく考えを明らかにした。
里見会長は「今後もリゾートとしての本来の価値を保持したい」と語り、従業員雇用や、施設内にあるホテルのブランド、ゴルフ場で開催されているプロツアー大会なども継続するとした。
目玉施設の一つで、閉鎖中の屋内プール「オーシャンドーム」については、「改修して再開させたい」と前向きな考えを示した。既に再開が可能かどうかの調査中で、半年間で結論を出すという。またゴルフ場については、今年度内に一部を改修する意向を示した。
カジノ構想については、法整備が前提となるが「法制化が整えば、そういうことを念頭に入れた中でやる」と意欲を示したうえで「県民の支援がないといけない」とも語った。
シーガイアは93年、宮崎県などが出資する第三セクターとして開業。しかし、入場者が伸び悩み、01年に3261億円の負債を抱え、会社更生法の適用を申請した。その後、同社を買収したリップルウッドHD(現・RHJインターナショナル)が経営を引き継いだが、今年3月26日にセガサミーがフ社のリップルウッドへの債務を肩代わりする分も含めて計58億円で全株式を取得した。 【毎日新聞:小原擁】
「シーガイア」カジノ参入に前向き
宮崎市の大型リゾート施設「シーガイア」の運営会社を完全子会社化したセガサミーホールディングスの里見治会長兼社長は3日、施設内で記者会見し、シーガイアでの将来的なカジノ参入について「当然そういうことは念頭に置いてやっていきたい」と前向きな意向を示した。
里見会長は、カジノについて法律が整備されておらず、今回の子会社化と直接関連はないとした上で「アジアから多くの客が来て、雇用も生まれる。(国内で)絶対にやるべきではないか」と述べた。
今後のシーガイアの運営方針に関しては「トム・ワトソンゴルフコース」を全面改修し、運営会社フェニックスリゾートの従業員の賃金を引き上げる方針を明らかにした。(共同)